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紅茶の話(14)

「紅茶の話」(14) −紅茶の用語
 
 紅茶の業界では、様々な「特殊な」用語が使われています。

 それは紅茶ならではの歴史背景から出来たものが多いのですが、必ず知っておかなければ

 ならないと言うわけでも有りません。しかし世界で共通に使用されている用語を覚えることは

 茶葉そのものを理解することにつながります。ポイントをおさえておきましょう。

 今回から、数回に分けて主な用語を紹介していきましょう。

 * 印は割合良く使う用語です。


 目次

 1. 紅茶の風味、色、香に関するもの
 
 2.紅茶の茶葉、茶殻に関するもの

 3.紅茶の水色に関するもの

 4.紅茶の器具などに関するもの

 5.紅茶の歴史、文化などに関すもの

 6.紅茶の製造に関するもの

 7.その他紅茶の一般用語

 8.紅茶用語を使ってみよう

 -----------------------------------------
 
1. 紅茶の風味、色、香などに関するもの

  日本語     英語      意味・使い方など
  ------------  ------------- ------------------------------

  *強い     Strong     「強い香り」Strong flavor
 
  *弱い、乏しい Weak     「香が弱い」Weak flavor

   淡白、平坦な Plain, Flat   「Flatな味だ!」など

  *柔らかい   Mild, Soft    「マイルドな味」など
  
   淡い、薄い  Light       「色が淡い茶葉」Li9ght leaf

   新しい、古い Fresh, Old

  *香味     Flavor       「鼻、口、喉に感ずる香り、味の総称。紅茶では「香り」だけには
                      使わない。「香り」だけならAroma

   良い香り   flavory       「flavory leaf tea 」
 
  *特徴   Character       特定時期に出来る、特有の香味、特徴 全般を指す言葉。
                     (例)今年のダージリンはcharacterに乏しい。

  *コク     Body        Full body=充分なコク、Strong bod, weak body など。
 
 
  *心地よい渋み  bungent  爽やかな渋みで、嫌な渋みとは違う。
 
  *強い渋み  Astrigent    もう少しで不快になる渋み。通常は過度の渋みを言う。
 
  *切れの良い  Brisk     喉越しの良い「生き生きした」の表現。

  *苦み     Bitter      蒸らし時間が長すぎると出やすい成分。Bitter tasteなど。
                      Pungentと混同しない。

  ポイント:特にFlavor, Character, Body, Brisk を抑えておこう!


ウ    バ 水色  10.10.17 

( ウバの水色と茶殻。clearな水色である。茶殻は。blackish brown 気味で
  程よい発酵が推測される。ウバのcharacterが良く出ている)



 2.紅茶の茶葉、茶殻に関するもの
 
  *等級    Grade      茶葉のサイズと、外観を表す用語。gradeという英語を使っているが、
                     品質の等級を表す用語ではない。(例)OP, BOP, BOPF など
  *澄んだ、濁った
         Clear, Dull     抽出液はClearで、Dull出ないことが大切だ。
  
  *きれいな  Clean      茶葉に繊維、汚れなどないこと。
 
  *臭い    Nose        乾燥茶葉が持つ臭いのこと。Good nose など。
   
  ずんぐりした Chunky     ブロークン・タイプでも大き目の茶葉を言う。
     
  *チップを含む Tippy      Tipとは、「芯芽」のこと。良質茶の証。

   茶褐色の  Brown      適度に発酵された茶葉の色を表す。
  
   黒褐色の  Blackish      Blakish Brown, Reddish Brown などと言う

   均一、不均一 even, uneven  大きさが良く揃った茶葉。
 
  *木茎を含む stalky       茎が適度に含まれていれば味に厚みが出る。

  POINTS:ここでのポイントの用語は、なんと言っても Gradeだろう。次に Clear, clean, Tippy
ぐらいで良いでしょう

nepal 1st flush 茶葉 茶殻 10.10.17  

    (ネパール産のSFTGFOP-1 Super Fine Tippy Golden Flowery Orange Pekoe -1 
     つまり、「芯芽」を適度に含んだ オレンジ・ペコー と言うこと。他の文字は
     修飾語。茶葉の中に少し白い葉が含まれているのが見える。茶殻は2nd Flush=
     夏摘み茶で充分発酵されbrownであり、水色もclearで良い。写真の表示の
     SGTGFOP-1は間違い。SFTGFOP-1が正しい)
       
 さて、今日はここまでです。本などで読んでいたとき出てきたら、今度こそはしっかり
 
 理解できるでしょう!
                              (紅茶の話 第14回 終り)
 

     
      

 
2010年10月17日 | Trackback(0) | 紅茶の話

紅茶の話(13)

 「紅茶とコーヒーの魅力」の違い

1) どちらかと言うと、筆者は、コーヒーより紅茶の方が好きですが、最近紅茶とコーヒーの
 
   魅力について考えたことがあります。それは、紅茶は「忍ぶ魅力」であり、コーヒーは

   「誘う魅力」ではないかと思っています。つまり・・・

    コーヒーは焙煎してミルで挽いた時、ドリップしている時など周りにその香りをまき散らし、
   
   人を「誘い」ます。時には香りが風に乗って遠くからも人を引き寄せます。
   
   それがコーヒーの魅力ではないかと思い始めました。勿論、飲んだ時の酸味やら、甘味やらの

   香り以外の舌で感ずる魅力もありますが、先ずは周りに広がる「香り」がコーヒー好きに
   
   なる導入剤の役目を果たしていることは間違いありません。その証拠にコーヒーは「興奮作用」

   が強いのです。(紅茶は「鎮静作用」がより強い)  40年ほど前にコーヒー・ルンバ」と言う歌を

   西田佐知子さんが歌い、一世を風靡したことがありました。
  
   その歌詞は次のようだったと記憶します。

   「 昔アラブの国の偉いお坊さんが、
     恋を忘れた哀れな男に、
     しびれるような香一杯の
     琥珀色した飲みものを教えてあげました。
     やがて心うきうき、とっても不思議このムード
     たちまち男は、若い娘に恋をした ・・・」
   
   この歌こそがコーヒーの「興奮作用」を物語っています。         

   あるいは、コーヒーは女性ファッション・ショーのモデルの様な感じも受けます。

   やはり、日本の風土から生まれた産物ではなく、厳しい大地、自然の中から生まれた

   強い個性を持った飲み物だと思うのです。外に向かって発散する、開放的な個性を持って

   いると思います。それを「誘う魅力」と表現したのです。


   Wikipedia - 2007 New York Fashion Show 10.08.31

   (ウイキペヂア New York Fashion Show 2007)


2) さて、紅茶の「忍ぶ魅力」ですが、これは極めて日本的な表現で、現在っ子にはなかなかぴんと
 
    来ないかも知れませんので、ちょっと私の説明をさせて頂きます。

   「 忍ぶ」(しのぶ)と言うのは、ある思いを表に出さないよう心の中で耐えることです。

   「忍ぶ恋」などと言いますが、思いを打ち明けたいのだが、打ち明ける勇気もなく、

  じっと心の中でその気持ちに耐えることです。( 若い頃の思い出ありませんか?)

   自分から積極的に人に訴えるのではなく、じっと我慢して飲まれるのを待つ雰囲気です。

   ですから紅茶は飲んでみないと魅力は分からない訳です。これを「忍ぶ魅力」と表現しました。

   たとえをお話しましょう。

   室町時代の能楽師 世阿弥の「風姿花伝」にある 
「秘すれば花なり 秘せずば花なるべからず」

  「花」なのです。ここで言う花とは、能 舞台での「面白さ」「珍しさ」をいいます。(現在で使う言葉ー

  「華やかさ」の意味とは違います) そして「花」は、意外性があってこそ「花」になると言うのです。

   最初から面白い、珍しいと分っていては花ではないと言っています。正に紅茶は、この 「花」を持った

  飲み物ではないでしょうか? 飲んでみるまでその魅力は分からない。実に意外性があるでは

  ありませんか? そしてコーヒーのように自分から外にあっけらかんとアピ−ルなどはしない。

  じっと人に飲まれるまで待つ。

  日本人および日本の風土には「緑茶」同様に、実にぴったりの飲み物だと思うこの頃です。

3)このように紅茶は日本人に合った魅力ある飲み物だと思うのですが、一つだけ大切な点があります。

  それは、人が能動的に飲む行動をしない限り、紅茶は「花」を見せてくれないと言うことです。

  コーヒーのように周りにパーっと香りを広げて「誘う」ことはしません。

  ですから、紅茶の場合は、飲む人が自分の意思で「前向きの努力」が必要になると言うことです。

  しかし、現代の紅茶業界ではその紅茶の「花」(珍しいこと、新しいこと、面白いこと)を

  予め前面に出して宣伝をしていますので、「秘せずば花なるべからず」ということになります。

  中身が予め分っていては面白くも、珍しくもないわけです。これでは、人は本当の感動は

  出来ないでしょう。他人が用意した、抽出済みペット・ボトルからの紅茶を飲んでいては、「花」は

  見つからないし、感動も無いでしょう。私の言う「忍ぶ魅力」などありません。
  
  今一度言います。自分からチョット努力して紅茶の「花」を見つけてこそ、感動もあり、

  発見もあります。


  「風姿花伝」まで持ち出して、紅茶の魅力を大げさに話してしまいました。紅茶好き人間の

  思いが伝わったでしょうか? 紅茶の「忍ぶ魅力」=何と日本的な魅力でしょう!!

  
  私の独断の話に最後までお付き合いいただき有難うございました。
                                   

                                             (第13回 完)


 











  



2010年09月05日 | Trackback(0) | 紅茶の話

紅茶の話 (12)

第12回 「紅茶のヘルシー効果」
目次

はじめに
1.紅茶とコーヒー カフェインが多いのはどっち?
2.紅茶はダイエットに効果あり。
3.紅茶で虫歯予防が出来る。
4.紅茶で気持ちがリラックスする。
5.紅茶は風邪の予防に効果あり
6.カテキンの色んな効用


はじめに

今年の夏は「酷暑」続きで、高齢者が「熱中症」で亡くなっています。また天候にも異変が

あって、局地的な豪雨など全くおかしな世の中です。人間の欲望が招いた結果でしょうか?

さて、今回は「紅茶のヘルシー効果」についてお話します。

ヘルシー効果と言うと、「薬」のように勘違いされるかも知れませんが、決して薬では

有りません。なぜなら、薬のように特定の成分で製造されたわけではありませんし、成分は

極めて微量だからです。ヘルシー効果といっても過大に意識はせずに、日常の生活の中で、

「楽しんで」「適量を継続」して飲むことが一番です。気持ちが和らぎ、対人関係がうまく

行けば、その人にとって人生の「薬」になるに違いありません。



1.紅茶とコーヒー、カフェインが多いのはどっち?
 
  紅茶葉100gmと、コーヒー豆100gmのカフェイン含有量は、

 紅茶の方が2倍ほどど多い。しかし、抽出カップ1杯当たりで比較すると、一回の使用量の違いから、

 紅茶はコーヒーの半分位となります。(以下の表参照)
                 
                     コーヒー         紅茶
                    ----------------   ----------------
  カフェイン含有量          約1.50%        約3.00%
    
  100gmで出来る抽出液       約 10杯       約35杯
   
  1杯当たりのカフェイン量      約90-120mg     約54-96mg

(1杯150-160ml、抽出率60-80%として計算)

*紅茶は他の成分=カテキンと中和して覚醒作用は穏やかになります。


2.紅茶はダイエットに効果あり

 エネルギー源は、グリコーゲン、脂肪の順で消費されるのが普通です。
 
 紅茶(カフェイン)を摂ってから運動すると、この消費順序が逆になります。つまり、肥満の大敵の
 
 脂肪が先に消費され、持久力のもととなるグリコーゲンは後になりますから、脂肪の蓄積が少なく
 
 なる訳です。 マラソンの選手などは、ビタミンなどと一緒に紅茶ドリンクを利用している話も科学的
 
 に裏付けがあるのです。
 
 家庭や、フィットネス・クラブで運動をする前に紅茶を飲む習慣をつければその効果が期待
 
 できるでしょう。但し、砂糖を入れるとこのカフェインの効果を妨げます。ダイエットには
 
 「ストレート」を勧めます。


3.紅茶で虫歯予防が期待できる

 虫歯の予防には、歯磨きが一番であるが、歯磨き粉には「フッ素」が入っていることはご存じだろう。

 紅茶にも「フッ素」が含まれるので虫歯の予防には効果があると言える。

 また、カテキンの抗菌作用で口内菌にも旨く作用する。つまり甘いお菓子類に紅茶を組み合わせて

 飲むのは、虫歯の予防に効果的と言えよう。 但し、砂糖を入れて飲む場合は、効果が薄くなるので、
 
 虫歯予防を狙うなら、食べた後にストレート紅茶でうがいをすると良い。


4.紅茶で気持ちがリラックスする

 紅茶にはおおよそ300種類ぐらいの香気成分が含まれていることが分かってきました。

 (まだ、全て解明されていませんが)
  
  イ) 若々しい、青臭い香りで青葉が持つ成分= 青葉アルコール

  ロ) すずらんの香りや、レモンを丸ごと鼻にあてて嗅いだ時の爽やかな鋭い臭い=リナロール、
 
  ハ) バラの花の香りの代表的な成分= ゲラニオール
   
  これら3つが茶の主たる香気成分です。紅茶を飲んだ後は、明らかに脳がリラックスしていることは、

  実験で証明されています。
  
  * この内、ロ)ハ)の成分は、比較的高温(90℃以上)で、ゆっくりと香り立つのが特徴です。

   (ケニヤ紅茶は、イ)の成分が多いが、ダージリン、アッサム、セイロンなどは、ロ)ハ)の香気成分が

    多く、抽出はなぜ、「高温でしっかり蒸らす」ことが重要かわかるだろう)
 
  * また、茶に含まれるアミノ酸の一種「テアニン」は脳にアルファー波を出してリラクゼーション効果を

    発揮するといわれます。新茶や「玉露」などに多く含まれています。


5.風邪の予防に効果あり

  紅茶成分のカテキン類が酸化酵素で、酸化されるときれいな赤色となる。これが紅茶の「鮮紅色」の

  もとになる。成分はカテキン類の中の「テアフラビン」と「テアルビジン」です。

  このテアフラビンは、インフルエンザ・ウイルスの活動、増殖を抑える働きがあることが確認

  されています。(ただしミルクを加えると作用が弱くなるので、ストレートが良い。飲むだけでなく、

  うがいをするのも効果ある。昔より番茶でうがいをすると風邪の予防になると言うので、小さいころ

  やらされた記憶があります。


6.カテキンの効用について

  カテキンは、一般に「タンニン」と呼ばれています。紅茶の「渋みとコク」のもとです。

  カテキンは緑茶に多いのですが、紅茶には、カテキン酸化物(ポリフェノール)と前述の

  「テアフラビン」が含まれます。 この「ポリフェノール」が、抗酸化作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、
   
  抗腫瘍作用、血中コレステロール上昇抑制作用などなど今や「生活習慣病の予防に効く妙薬」などと
  
  してさまざまな薬理効果が医学的に確認されつつあります。例えば、
  
  イ) 黄色ブドウ球菌、ボツヌリス菌、腸炎ビブリオなど食中毒 細菌に対して抗菌作用があります。
 
  ロ) 血圧上昇抑作用、コレステロールの排泄を促し、血中コレステロール濃度の上昇を抑制する

     ことが実証されています。
   
  ハ)抗腫瘍作用: 静岡の茶産地の人たちは、茶をそれほど飲まない非住民よりガンによる死亡率が少ない

   (疫学的調査)その他血糖上昇抑制作用、抗う触作用(虫歯菌等に対する抗菌作用)消臭作用

   (悪臭成分―アンモニア、硫化水素、などに特異的に強い消臭効果を発揮します。食後に飲むお茶は

    口臭予防に効果)など。

  
   難しい理屈はさておいて、紅茶が以上のような「ヘルシー効果」が期待できるものだが、最初に述べた

  通り、「薬」ではなく、嗜好品であることを今一度思い出して下さい。まず「楽しく飲む」ことを

  心掛けてもらいたい。楽しく飲めれば、そのこと自体が何よりのヘルシー効果だと思います。
  

  皆様の健康に幸あれ !!
                        (第12回 終わり) 
2010年08月12日 | Trackback(0) | 紅茶の話

紅茶の話(11)

 「紅茶を観る」 です。

 さて、本格的な夏の到来です。サッカーW杯も準決勝(7月7日現在)まで進みましたが、

 日本が敗退したので、がっかりして、熱が冷めたでしょうか?いやいや、甲子園の高校野球でも

 言うじゃありませんか、準決勝が一番面白いと。これからが本番ですよ!




 さて、前回までに、「紅茶を観る」の2.「淹れた紅茶について」まで書きましたので、

 次の3.「茶殻について」と4.「自分の好みを見つける」の二つを書きます。
 

 3.茶殻について

   茶殻は、殆どは入れる前の茶葉の外観評価と一致します。例えば・・・

   イ) ダージリン 1st Flush : 茶葉はヤヤ緑がかった色、そして茶殻は正に緑茶に近い。

           (以下の写真を参照)

     DJ  茶葉 10.06.28
     ( ダージリン 1st Flushの 茶葉、茶殻、水色です。
     ダージリン1st Flushは紅茶の中でも特別な存在の茶葉です。
             それはこの写真が示しています)
       

   ロ) セイロン・ヌワラエリヤ: BOPタイプです。やや茶色がかった茶葉です。そして、茶殻は

           やはりヤヤ茶色がかった赤銅色です。

     茶葉 茶殻 10.06.06  002
 



   ハ) インド・アッサム:濃い褐色の茶葉。茶殻はつやのある褐色です。水色は濃い鮮紅色。  
          
      いかにもコクがありそうな色です。

     茶葉 茶殻 10.06.07 

     茶葉 茶殻 10.06.06  003
     
     (CTC タイプと、TGFOPタイプとは同じ蒸らし時間でも水色が違います。
      
      それは、CTCの方が早く紅茶成分が溶出するからです)

   ニ)セイロン・ディンブラーセイロンの代表的な高地産紅茶。茶葉は、褐色、水色は鮮紅色。

     茶葉 茶殻 10.06.06  006

   以上が代表的な茶葉、茶殻、水色の色です。

  茶殻はOPであれ、BOPであれ、CTCであれ熱湯の適度な蒸らし時間であれば、茶殻は「開き切る」

  はずです。そして、品質の良い茶葉の茶殻は、艶やかです。くすんだ色はしていません。

  よく注意しましょう。充分開いていなければ、蒸らし時間が短いか、湯温が低い証拠です。

  次に、茶殻の香です。抽出液を飲むときは舌、鼻で感じますが、茶殻の時は鼻だけですから、

  飲んだときの印象とはヤヤ違います。茶殻は飲む前の「予備的な情報」のようなものです。

  あまり一喜一憂する必要は無いでしょう。

 4.自分の好みを見つける

  いよいよ、紅茶を飲んで「自分の好みを見つける」です。でもここで、個人の好みを他人に

  押し付けることは出来ません。あくまで自分の感覚で感じ、そして好みを見つけてください。

  他人に自分好みの紅茶選択を委ねることは、ま〜それは「自分を放棄」するに等しいと

  思います。最後の、最後は必ず自分で決定してください。そして長く親しんでもらいたいと

  思います。

  まだまだ言いたいことはありますが、今回はこのへんで! 次回の話をお楽しみに!

  (どうも私の話は、説教っぽく、つい書き言葉となってしまう。反省!! )

                                        (終わり)

      

   



  
  
2010年07月06日 | Trackback(0) | 紅茶の話

紅茶の話 (10) −紅茶を観る

紅茶の話 (10 紅茶を観る

はじめに

いよいよ夏が来ました。 夏といえば 「冷た〜い、アイス・ティー」  が良さそうですが実は、ホット・ティーが

体の為にも
良いんですよ! 夏はどうしても冷たい飲物などが多くなりがちです。体は、体温をおおよそ37℃に

保つ必要
があるのです。なぜなら、体の器官はその体温でないと正常で、順調な働きをしないからです。

一部の人は、体を温めると免疫機能が強化され病気になり難く、病気になっても直りやすいと主張する人もいます。

そんな訳で、夏でも「ホット・ティー」をお奨めします。


さて、今回のテーマは、「紅茶を観(み)る」 です。

紅茶をただ漠然と「見る」のではなく、「気持ちをこめて観察する」と言う意味を込めました。実は、紅茶を本当に

「観る」(つまり鑑定する)には、ある人によると10万回の試飲をしてようやく分かりかけると言います。

でも一般の人にはできるはずがありません。せめて今回お話しするぐらいの知識があれば100回分位に

なるかも知れません。ロンドン・ティールームのブログの読者の皆様なら、今までの「紅茶の話」の知識だけでも、

1000回分位にはなっているに違いありません。


本題に入ります。


もくじ

1.紅茶葉について

2.淹れた紅茶液について

3.茶殻について

4.自分の好みを見つける



1.紅茶葉について
 
 ロンドン・ティールームの読者なら既にご存知でしょう。茶葉には色んなサイズ、形状 ( 紅茶の専門用語では

「グレード」 Grade と言います。) があります。グレードと言っても、茶葉の品質の良い、悪いのことではなくて、

 単に茶葉の大きさ、形状のことを言いますので注意しましょう。

 また、このグレードは、国際基準があるわけではありません。ですから、紅茶メーカー、生産国によって若干の  
  
 違いがあることも頭に置いてください。グレードは大まかに、以下3種類です。

  イ) OP (  写真(1) ダージリン 写真(3)アッサム 参照。  )

      大きい茶葉で、葉の形状が残っています。「オーピー」 と呼びます。 「リーフタイプ」とも言います。
 
       茶葉 茶殻 10.06.06  001

        ( 左=茶葉、右=茶殻、上=抽出液(リカー) 
  
        写真のダージリンは1st Flush ー春の一番摘み茶ーのもので、後で説明していますが、 

       「グリーニッシュ」
 と言い、「浅緑色」をしています。

        茶葉 茶殻 10.06.06  003

        アッサム茶の特徴は、濃褐色で、ダージリンより少し小さめのサイズです。


   
  ロ) BOP ( 写真 (2)、(6)を参照。細かい茶葉です。茶葉は細かくつぶし、引き裂いてあります。

      セイロンの茶葉の主流です。「 ビーオーピー」と呼びます。

        
        茶葉 茶殻 10.06.06  002

        茶葉 茶殻 10.06.06  006

        上は、セイロンのヌワラ・エリヤ、下はセイロンのデインブラです。セイロンを代表する茶葉です。

        ディンブラの方が、少しサイズが大きい事に気付かれたでしょうか?また、ヌワラ・エリヤの方が

        ヤヤ明るい茶褐色をしています。(高地で、タンニンが少ない為です。)


< 参考写真 (5) ディンブラ BOPF 「ビーオーピーエフ」タイプ茶葉です>

        これは殆どがTea Bag に使用されています。BOPより更に細かい茶葉ですので、短時間で抽出出来ます。

        また、 「チャイ」を作るときには、濃い目に出してミルクをタップリ入れて飲みます。
 

茶葉 茶殻 10.06.06  005


  ハ) CTC ( 写真 (4)(7)ケニア茶葉、アッサムCTC 茶葉参照 )

        茶葉を押しつぶし、引き裂き、丸める工程を一つの機械で行います。英語の頭文字 Crush,Tear,
    
        Curlから取っています。

        製造時間が短縮できる、抽出時間が短縮できる、濃い紅茶液が出来る、などの特徴を持っています。

        ケニヤ、アッサムのほとんどがこのCTCです。ケニヤ茶葉は、イギリス、パキスタン、
        
        アフガニスタンなど大量の紅茶消費国に輸出されています。 日本では店頭販売は極めて少ない。

       
        茶葉 茶殻 10.06.06  004

        茶葉 茶殻 10.06.07 

        アッサム茶葉は、ケニヤより濃い褐色で、少し大きめのCTCです。実はアッサムの90%以上は、

        このCTC 茶葉が占めています。

 次に茶葉の「色]についてです。

   色の違いは、タンニン含有量、発酵時間の違い、産地の標高、産地の気候 (降雨量の違い)季節違いなど

   様々な要因があります。これも大きく分けると3つぐらいになります。

   イ) 充分な発酵時間を経て作られた茶葉は、「濃い茶褐色」です。( セイロンのディンブラ、ケニヤ、

      インドのダージリン2nd Flush などです。)

    ロ) タンニンが多いアッサム、セイロンの中、低地産の茶葉は「濃褐色」です。

   ハ) セイロンで一番高地で栽培されるヌワラ・エリヤは、タンニンが少なめで、「薄目の褐色」です。
     
      (写真(2)参照。)

   ニ) 最後は、ほぼ例外と言ってもよいのですが、ダージリンの1st Flushです。これは「グリーニッシュ」浅

      
緑色です。タンニンが少ない上に、大量消費地ヨーロッパ人の好みもあり、発酵時間を調整、製造して

      いるからです。(但し2nd Flushは、充分な発酵時間で製造されていますので「濃い茶褐色」です。  
 
 茶葉の「香」についてです。

     どっしりして、新鮮、深みが有るものが良い。そして「異臭」(カビ臭、腐敗臭、オイル臭」などをチェ     
     
     ックしましょう。  乾燥した茶葉は、強い「吸湿性」「吸着性」があるため、わずかな異臭も取り込
      
     んで、紅茶をダメにします。 他からの臭い移りにも要注意です。保管が大切なことが分かりますね。


茶葉の話が長くなってしましました。もう少しだけ我慢してください。次は、

2.「淹れた紅茶液について」です。

     一般論では、「色」「味」「香り」がバランス良く揃っていれば言うことありません

     
    (以下は筆者の個人的意見です)

     紅茶は嗜好品ですから「味は薄くても、色がきれいな方が良い」とか、「紅茶はやはり香りが一

     番」などなど一概には断定できません。要は3点のバランスだと個人的には思います。

     然し、最近の傾向は、これらの1点の特徴だけを捉え、それを謳い文句にして販売するので、一般
     
     消費者はその特徴が無いと「安物」「品質の悪い茶葉」などのレッテルを貼りがちです。 

     代表的な例では、ダージリンの1st Flush などです。どこそこの有名茶園の、DJ−1(ダージリンで

     採れたその年の最初の茶葉に付けられる番号)です。そして価格も飛び抜けて高く、よほどの「通」か

     「金持ち」でないと手が出ません。要するに売る側の一方的な情報、評価でしかないのです。

     そこで、基本的な知識があれば、宣伝文句に惑わされず、自分の感性で選べるはずです。

     (勿論、宣伝が真実のことも有るでしょうが!)



     さて、紅茶の抽出液のことを専門用語で 「リカー」と言い、抽出液の色を「水色」と呼びます。


      そして、水色は正常、適切に抽出したら、大まかに3つに分かれます。

      イ)濃い目の鮮紅色系 =セイロン・ディンブラ(写真5,6参照)、セイロン・ウバ’(写真無                    
                    し)ダージリン2nd Flush(夏の2番茶)、ケニヤ(写真4参照)、

                    中国・キ−ムンなど

     ロ)濃褐色系=インド・アッサム(写真3,7参照)、セイロンの中・低地産など

     ハ)淡黄橙色系 =ダージリン1st Flush(写真1参照)、セイロン・ヌワラエリヤ(写真2参照)

     但し、すべてにおいて水色は 「クリアー」(濁りが無いこと)であることが前提です。

     水色は、茶葉と同じく季節、製造法の若干の違いで、必ずしも一定ではありませんが、傾向は上記の
     
     通りと考えれば良いでしょう。

  次に「香」です。これこそが紅茶を特徴付ける最大のポイントです。正式の紅茶鑑定でも評価の比率は高

  く割り当てられています。然しここでいくら美辞麗句を並べて表現、説明しても人間は全く同じ感覚、理解では

  ありません。また、先入観念を入れる事も良くないでしょう。ですからここでは敢えて説明はしません。

  皆さんの " Try and Error" (試行錯誤)にお任せします。何回か重ねるうちに微妙な違いが理屈、言葉ではなく

  舌、鼻が感じ始めるはずです。少々の努力はしてください。もっと進むと「ワインのソムリエ」ではありません

  が、自分に合った言葉が出るようになるといいますが、さて、さて?


次は、「3.茶殻について」ですが、あまりにも長くなりましたので、次回に譲ります。

この夏は是非 「ホット・ティー」で乗り切っててください。  皆様の健康に幸あれ !!

                                          (第10回 終わり)





     
       
      




        





    






2010年06月08日 | Trackback(0) | 紅茶の話
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